論ずるに値しない。

論ずるに値しない文章を毎日書く。内容は読んだ本や今まで考えてきたことがメイン。

ミステリーランチクーリー25を買う

ミステリーランチクーリー25を買う
一昨年からボルダリングを始めたのだが,ボルダリングの用具(クライミングシューズ,チョークバッグ,着替え)
と仕事道具を全部入れていけるバックパックがなかなか見つからない状況が続いていた。
ASAPは水筒入れるとパンパン, minaal2.0,dailyは大きすぎ,小さすぎると言った形で
帯に短し襷に長しという状況が続いていた。そのため以下の候補を考えていた。


** ミステリーランチスイートピー
容量十分,スリージップ,背面長調整可能と大本命であったが,カバン自体がまちなかで使うには
あまりに大きすぎるため断念。

 

ミステリーランチ Sweet Pea スイートピー コヨーテ(Coyote)

ミステリーランチ Sweet Pea スイートピー コヨーテ(Coyote)

 

 


** ミステリーランチ3day Assault
スイートピーの断念した理由に加え,値段が高すぎる

 

 


** メッセンジャーバッグ
使ってみたが,仕事道具を入れると重くなりすぎてしまい,ワンショルダーだと無理があった

以上のような理由で探し求める日々を送っていたのだが最近ぴったりのものをみつけた,クーリー25である。
ASAPの良さをそのまま大きくしたような感じだが,特徴は全面に設置されたポケットである。
ここにクライミングシューズを突っ込んで入れてもいいし,着替えたシャツをいれて家に帰れば楽ちんちんというものぐさな
私にはぴったりな機能。その上仕事道具を目一杯入れてもまだまだ余裕のある容量。まさにどんぴしゃりである。


** 背面長調整可能なのがどのようにいいか
バックパックは背面長やリフターストラップでどこまで荷物を体に密着させるかで体感重量が大きくかわる。
バックパックの底が腰骨のあたりで,ショルダーハーネスが肩甲骨の頂点にあるあたりに調整し,バックパックを密着させることができれば
十数キロの荷物でも重さを感じることがほとんどなく,カバンが揺れることもなく走ることすらできる。
そのため重い荷物を持っていく人間にとって背面長調整ができるバックパックは非常にありがたいのである。というよりもこれがあるからミステリーランチを
好んで使用している。


** バックパックそのものの重量は重い。
1.4kg程度の重量なのでバックパックそのものが重い。中に鉄板が入っているのでそりゃそうなのだが,厚いナイロンを二重ぞこにしたり,
ショルダーストラップが分厚い(これでも数年前よりだいぶ薄くなってはいる)などと要因はあるのだがそれほど頑丈ですということである。
自分は多少重たくてもラフな使い方をしても壊れないことを求めているのでこれについては問題がなかったが少しでも軽くしたい人にはおすすめできない。


* だれにおすすめできるか
ミステリーランチのバックパック
- 荷物が多く,重量もある
- 長い時間歩くなど背負う時間が長い
- 頻繁に荷物をとりだすことがある

など,たくさん荷物を持ってたくさん歩く人にはこの上ないバックパックだがそうでない人にはデザインがいいかもしえないけど高いバックパックだろう。
個人的には荷物が多い法学部生などが使うとこのバックパックの良さがわかってくれると思う。

なによりこの「人を選ぶけど,ハマれば大きい」という尖った製品が大好きな上に,その良さを体感してしまったのでもう手放せない。
一昨年のベストバイ。

 

MYSTERY RANCH(ミステリーランチ) クーリー25 19761128 コヨーテ
 

 

moonのサイファーパンツを輸入した  

欲しいのに売っていない、よし!個人輸入だ  

 最近クライミングにハマりにハマり、楽しんでいたのですが、ついに愛用しているパンツが破れてしまった。そこで新しいパンツを探していたのですが、ほしいパンツがあったの買おうとしたらサイズがない。
そこで個人輸入をすることとした。個人輸入はクライミング以外で複数回やっているため、やりかたはわかっているのでスムーズにできたのですが、今後のために知見を共有したい。

費用

少なくとも国内で買うよりは安かったし、品揃えも良かった。
サイファーパンツの場合、64£(日本円でおよそ6000円ぐらい) それに加えて送料が20£がサイファーパンツを購入する費用となる。
為替レートが日々変わるため断言はできないが、一万円程度で輸入できてしまう。
ただし、これに加えて関税がかかる。簡易関税として、費用の10%が関税となる。

www.customs.go.jp

購入にあたっての注意点

  • サイズは事前に合わせておく。具体的には日本サイズのいっこしたのサイズを買えばだいたいオッケー
  • 関税は代金引換となるので、予め現金を用意するのとおうちにいるようにする
  • 関税はかかるときもあるし、かからないときもある。

    輸入する必要あるの?

    近くで買えるなら正直言ってない。
    ただし、在庫が潤沢でないし、ほしい色もないという人や安く買いたい人や、同じパンツを複数本買う場合はメリットが大きくなる。

破天荒フェニックスを読んだ

こんな本だった

 倒産寸前のオンデーズを買い取った直後からの復活を描いた半自伝的小説なのだが、経営者が自身の成功事例を書いた本なので基本的に自己賛美的かつ主観的だった。 

話の流れが単調

なにか思いつく→成功するもしくは失敗する→すぐに資金ショートしそうになる→どこからかから資金を持ってきて一段落→経営者として〇〇という基本的なことを教えられたよと教訓めいたことを垂れる→それらを忘れてなにか思いつく

  これを3回手を変え品を変え読まされるのは苦痛。あまりに展開が一本調子すぎるので二回目ぐらいで読んでいて退屈だった。小説として読むべき本ではないのか?と疑問に思うほどKindle版は意味のわからないところにハイライトが引かれているのがまたゾッとする。

銀行嫌いなのは共感するけど、結局は銀行にはじまり銀行に終わるあたりがなんともいえない香ばしさ

 返済期日引き伸ばしの日々から銀行取引正常化までの話としか言いようがない。銀行嫌いというが最終的にシンジケートローンによる借り換えで取引正常化がゴールだというのも経営者とか経理やっていない人からすると「え?」という終わり方で結局嫌いなのに銀行と縁を切るどころか取引銀行を整理して終わりというのは「これ企業再生か?」という肩透かしを受けた。

とにかく多い「破天荒」という単語

 作者の社長さんはどうやらこの言葉が好きらしく、登場人物になんどか言わせている。本を読んでいる限り、やっていることは破天荒ではなく無計画なように読める

そしてとてつもなく独りよがりな弱音

「だれも資金援助してくれない!こんなに優良企業で業績もいいんだからぼくなら投資するのに!!」という愚痴が五十ページに一回は差し込まれる。

 でも傍観者であったり資金を出す側の人間としては「いやいや、借りてきたお金で自転車操業のように大バクチ打っては資金ショートする会社怖くてお金出せないですよ。」という感じで主観と客観の温度差が激しすぎてちょっとノレない。

 CFOの方は本作を受けて「バランスシートしかみない銀行へのアンチテーゼだった」とオンデーズでの仕事を説明しているが、ではどのような企業分析をすべきなのかがブログにも本作にも書いていないのが非常に残念だし、それを書かないでアンチテーゼだと言われても強がりだとしか読み取れない。

全体の感想

 この作品読んでなにかに感化されてる人って読書経験がないか意識高い系のあたまからっぽな人なんじゃないの?

話題になるほどのいい本ではなく、どちらかおとクソ本の類なのではないかという感想を持った。

 正直この記事を読んだなら読まなくてもいい

破天荒フェニックス オンデーズ再生物語 (NewsPicks Book)

破天荒フェニックス オンデーズ再生物語 (NewsPicks Book)

 

 

Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ を読んだ

 学習効果を高めるためにはどのようにすればいいかを書いた本で、

  • 学習する意味を見つけ
  • 知識をなにかに関連付け
  • 知識定着するためには類推(アナロジー)を使って知識と知識を結びつける
  • 記憶するためには忘れそうなときを見計らって覚えなおそう(ankiというアプリなどを活用する)

というのが本旨。

 ビジネス書的な位置づけにあるからかある人のピソードからの引用が多い。自分がこのような本を読むときは特定のスキルやノウハウを手っ取り早く得たいからなので非常に冗長に感じた。

 加えて書かれていることが自分が長いこと勉強してきたことで経験的に知っていたことが大半だった(学習の内容頭の中に入れたいときには自分で自分に質問をしろ、定期的に小テストや答練を受けろ、誰かに教えてみろのようなテクニック)ため、新しい何かを得るというよりも自分の学習プロセスがどこが正しくでどこが足りないかというのを確認したというぐらいか得られるものがなかった(自分の場合は定期的に小テストや答練をやってわかっていないところを洗い出すという行為が足りなかった)。

 私にとっては得るものは少なく、冗長に感じた本だが、体系的によりよい学習成果を得るためのプロセスを確認できたということでは良い本だったと感じる。そして文章それ自体が平易であるため読みやすかったというのはいいところである。

 

 

Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ

Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ

 

 

仕事でなにかを教えるときに心がけていること

 なぜか昇進して人になにかを教える立場になっている

 4月で昇進して誰かに何かを教える、監督するという立場になっている。これまで人に何かを教わることはあれど、教えることがなかった自分としてはこれが必要以上に気を遣うし、どうやって持っているスキルを移転し、それを使いこなせるようになるのかということに考えをやる時期が長く続いていた。まだまだ答えを得ていないが、今気をつけていることをまとめたい。

 聞かれたことの答えをすぐに提供しない

 これはケースにもよるが、早急に対応しなければならないものを除いて聞かれたことについての答えだけを言うことを避けている。

 これは指導を受けている人間の資質にもよるのだが、質問をして、その答えを得るだけではその知識を応用することはできない。質問者が具体的にこれがわからないという場合ふたつのケースが考えられる。

  1. ほんとになにがなんだかわからない状態(未知の分野、もしくはとっかかりがない)
  2. 答え合わせをしたい状態(ある程度方向性は持っているのだが、念のため正しい確認したい)

1.の場合は「なぜそれが必要なのか」「どのようにやるのか」「これをやってどういう効果があるのか」というのをある程度説明する必要がある。1.の場合答えだけを教えても次に類似の事例にあった場合太刀打ちすることができない。

2.の場合はそれが正しいか否か、だけでなくその理由も含め聞いて、それで間違いや修正点を教えるべきであると考える。2.まで来た場合相当程度習熟ができているはずなので軌道修正とどこまでできているのかを確認できればここはこうやる程度の助言でなんとかなる。

 しかし、1,の場合はある程度事物を抽象化して、他の範囲でも使えるようにしないと次もできなくなる。自分のしごとは他人に仕事を教えるだけではなく、自分の仕事も存在するのであるから、わからなくなったらその都度聞かれては自分の仕事の納期も間に合わなくなる。5秒を惜しんで50分無駄にするということは愚か者のやることであるから、最初からどうやるのか、こういう場合の判断方法はこうなるとか方法を何種類かあるとかを教えてやらせてみないといけない。

 実践に勝る教材はないのだから、とにかく大事にならない範囲でやらせてみて、都度自分が手直しして上げたほうが作業効率も上がるし、「できる」という自信にもなるだろう。

 とはいえ、これで本当に身についているのかどうかは藪の中であるが、就職試験を乗り越えてきている人材が揃いも揃って無能であるなんてことはないし、もしそうだとしたらそれは私の責任ではなく、人事部の責任であるのだから。

「外道クライマー」を読んだ

  最近の近況と読んだ動機

 自分はここ一年ぐらいロッククライミングにどっぷりはまっており、仕事中心の生活からクライミング中心の生活になっている。(仕事を「八時間のレスト(休憩)」と呼ぶぐらい仕事の生活における優先順位は下がってしまっている)

 ロッククライミングは必然的に山登り、つまり登山と深いつながりがあり、岩を登るために山に登るということもあるぐらいである(東京の奥多摩の御嶽渓谷沿いなどの岩場は別として)

 なので最近は山に関する本も複数冊読んでいるのだが、一番読み物として面白かったのが「外道クライマー」である。

なぜ外道クライマーなのか

 筆者の宮城公博さんは、沢登りといって山登りの中でも沢をそのまま遡上していくというスタイルの登山家、クライマーである。その筆者がなぜ外道かというと、世界遺産那智の滝御神体)を登ろうとしたからである。

www.excite.co.jp

 その理由がクライミングを多少なりともやってる人ならわかる「登れそうだから登った、誰も登っていないから登った」という単純なものであるからおもしろい。(逮捕はされている)登山やクライミングの世界では「初めて」というものが一番価値が大きいのであるが、本書は那智の滝の顛末からタイの奥地の未踏部分の探検から日本最後の未踏地とされている部分への挑戦まで書いており、「世界にまだ残る未踏」への挑戦とそれによって得る何かとは何かというものが書かれている。

 冒険とはなんなのか

 本書でそれとなく書かれているが一番重要で、一番印象に残ったのは「冒険とは何か」「冒険という言葉が最近安っぽくなっていないか」ということである。

 曰く「冒険とは危険であるかもしれないしそうでもないかもしれない、まったくなにもわからない状態からその先がどうなっているのかを確かめに行く行為」を冒険というのであって「ある程度安全が保証されたもの、例えばロシアを自転車で横断する」というようなものは道路が舗装されているし、ある程度の安全は確保されているのだから冒険とは呼べないのではないかというものである。

 世界に未踏の地がなくなってしまった(あったとしてもそれが本当に未踏なのかはわからないが)として、筆者の定義する冒険というものが果たして存在するのかという疑問はさておいて、冒険の定義が広くなり、安っぽくなっているのではないかという指摘は非常に共感を覚えた。危険を省みない、無謀なことを冒険というのではないが、手探りの状態から何かを得るのが冒険だというのであれば、たしかに安全が確保された冒険は冒険と呼べるものではないのかもしれない。

 文章自体は軽いというか重厚さがないぶん読みやすく、かといっておふざけ一辺倒ではない。すんなりと読むことができるいい本であった。

 クライマーのほぼ全員がここまで無謀なことをやる人間ではないが、こんな風に何かを突き詰めて登ってみたいなあとおもいつつ、「バカでしょ」と軽く笑いつつ、そういうものが半分半分の読後感であった。

外道クライマー

外道クライマー

 

 

 

* カズオ・イシグロの本を二冊読んだ

 いうまでもなく今年のノーベル文学賞受賞者ですが,これまではおじさん向けというかそういうイメージの主題が多くて敬遠していたのでいい機会だと思い,読んでみることにした。読んでみた結果,なるほどこれは年長者あるいはある程度の規模の仕事をやり遂げた人が読むと印象に残る作品群だなと考えるに至った。
** 読んだ本その1「日のなごり」
おそらくカズオ・イシグロの本で一番有名で人気があるのはこれじゃないかと思う。
WWI~IIの間に英国貴族の執事として使えた男の半生の振り返りとこれからについてを描いた作品だが,執事がもう戻ってこない華やかなりしあの時とプロ意識の高さで成し遂げた仕事の話,その仕事と主人が変わって仕事ぶりを評価されなくなった時代
とのギャップやそういうものを突然得た休暇旅行中に思い出していいく…… というのがあらすじ。
古き良き時代の回顧だといえばそれまでだが,これまで誇りを持っていた仕事が失われつつある状況と,成し遂げた大きな仕事を胸に
生きていくことを余儀なくされ,最後は肯定的にとらえていくさまは同じ状況にいると思い込んでいる人にとっては非常に「刺さる」作品だなと
思った。 自分はそのような輝かしい仕事における業績もないし,今後もそれは得られないだろうと思っているのでそういう一時代は今後の人生を縛ることもありうるが
今後の人生の支えになることも知っているので羨ましく感じた。

 

日の名残り (ハヤカワepi文庫)

日の名残り (ハヤカワepi文庫)

 

 


** 読んだ本その2「わたしを離さないで」
ある全寮制の学校にいる少年少女は学校生活を通じて成長していくがその学校には違う目的があった。という話なのだが
要は「あらかじめ短命であることを知った人間がどのように生きていくのか」っていう話であるように感じた,自暴自棄になって死ににいく人もいれば
それを拒んで生きていこうとする者,いずれとおもっているがその日が来ない人とさまざまいるが,生きていけるという希望を得たあとにそれを叩き潰すかのように
その希望が否定され,その後の人生をどう生きていくかというのはけっこうさっぱりかかれていて,正直この本のヤマがどこだったのかはわからなかった。
おそらくは臓器移植のための身体であるということを告げられるところなのだろうが,そこよりも「それを束の間でもあるが回避できるかもしれない」
という希望により前向きに生きていく場面とそれを完全に否定されたあとの受容と否定というのが盛り上がる場所だったように思うが,残念ながら当初から
前提となる設定を知っていたので存分に楽しめることができなかった。

 

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

 

 


** 2つの本の共通点
ところで,この2つを読んでいたときに既視感を覚えた。「前に読んだことがある」というものである。
これについて,少し考えてみたので珍説奇説を述べたいと思う。
*** 物語の始まりの時点はその後の物語を終えたあと
はじまりはだいたい「今やっている仕事が一区切りついたから少し休もうと思うんだが」ではじまる。
そこから仕事ないし生活の半生記みたいなものが大鏡のように始まっていくのであるが,この書き出しの時点で
「移行の話は過去のものである」状態にある。
*** 思い出話の入れ子構造
次に思い出話の入れ子構造であるということである。「こういうことがあってそのときこういうことをおもった」→次の目的地について当地の人間と話してっまた
違いことを思い出した→ というのが続いていく。
これによって主人公の半生を効果的に,そして美化された形で表すことができる。効果的だけど2つも同じ構成をたてつづけに読んだのでいささか退屈に感じた。
その他何故か異性と屋根裏ないし奥まった部屋で毎晩ココアを飲んでその日のことを語り合う日課などもあった。
人間の優しさの裏にあるどす黒い何かがえがかれてたというよりも,過ぎ去った出来事とどう向き合って己の中で処理をして先へ向かうかという
生き方を提示した二冊だったなという感想を持った。おもしろいおもしろくないではなく,まだ自分に過去を振り返られるだけ大人になりきれていないし,
それを肴に楽しく慣れるほどの余裕もないだけであると思ってうがった見方をしただけにすぎない。
読んで何かを考えるのは間違いないと思うので読んでみて損はないように思う。 以上