この一年で印象に残った本十冊(後編)
ポケット六法(令和2年版)
はじめて人の金で買ってもらった条文集。
自分は判例六法派なのだが、買ってもらえるならば文句は言うまい。
それ以上に前からなりたかった「条文集使って金を稼げる仕事」につけたんだなあ……と感慨ひとしおであった。その数週間後なにもわかってないことが気付かされひたすら勉強勉強またきて勉強の日々がはじまった。
スタンダード所得税法
何故かお勉強しないといけなくなった所得税なんですが、自分のこだわりとして、やり方よりも前に理論を知っておきたいと思って買った本。正直な話仕事ではビタイチ役には立っていないが、ある日点と点が先で繋がったわ……わかったぞ!!となる日が来るのでこういう仕込み作業のようなものはほんとに必要だなあ……と思って、なにか調べるときはこれで概説を読むようにしてます。
神となった日本人
これはいわゆる「神社で祀られてる日本人」を分類した本。ざっくりと分けると、祟られるから祀った人と功績を讃えて祀った人の2種類があるよね、ってやつなのですが、こういう本と出会えて嬉しいのはこれまでぼんやりと分けていたものが体系的に分類されることで自分の中の理解を行う上で一つのものさしが形成されることです。
読み物としても分量はさほど多くもなく、サラッと読めるので暇つぶしにちょうどいい感じでした。
ルワンダ中央銀行総裁日誌
60年代のルワンダ中央銀行総裁になられた方の回顧録。ルワンダといえばその後ルワンダ虐殺等があるのだが、その遠因となった大統領と密接な関わりを持った筆者がその時のことを書いた記事も増補されているので、本編のなにもないところから着実に金融であったり財政を整えていくところもドラマチックで面白いが、事件の当事者を知っている、関わりがあった、知遇を得たとなると、やはり事件の見方は変わるもんだなと感じた。
個人的には本編よりもそちらのほうが強く印象に残ったし、意見を聞くときはどのような人であれ何かしらのベクトルが作用していることを念頭に置くべきであるという教訓を得た気持ち。
理想はいつだってきらめいて、敗北はどこか懐かしい
これ読んだのが去年の夏なんですが、手汗をかきながら読んだ本はこれがはじめて。
革命家っていう人種はあまりいい印象は持たなかったがここまでエキサイティングな人生はおくってみたくもあり、おくってみたくもなし。