論ずるに値しない。

論ずるに値しない文章を毎日書く。内容は読んだ本や今まで考えてきたことがメイン。

新社会人を見るときに話すお金のこと

 新社会人も仕事に慣れて、初任給ももらい、さて、この(おそらくは人生で始めてもらうであろう)大金をどうしようかしらん、と考えることになろう。

 自分がとあるSNSでこの時期になるとだいたい述べることをここに纏めておきたいと思う。大抵はどこかの本の引き写しであったり、自分の数少ない経験則からであるので見覚えはあるかもしれないが、いちいち投稿するのもしんどいし、ここに追記しておけばまあいいかという寸法である。

貯金はどれぐらいするべきか

 これは手取りと生活環境にもよるので、金額で基準を決めるのはあまり汎用性がない。

なので、先人の知恵を借りて自分はこのように貯金する金額を決めている。

「手取り金額÷4=天引き貯金額」

 

これは本多静六先生の「私の財産告白」という本に書いてある由緒正しい方法である。

 

私の財産告白

私の財産告白

 

 詳しくはここに書いてあるので、気になったら読んでほしい。株の話はともかく、貯蓄する!と決めたらこれぐらいは無理なくやれるはずであるという指標になる。

 

ひとまずどれぐらい貯めればいいか

 働かなくても今の生活を一年半維持できる金額を貯めよう=手取り×18ヶ月分は現金で保有しておこう

 病気になって仕事ができないとき、仕事を辞めたくなったとき、支えてくれるのは恋人でも家族でもなく貯金である。株や投信やらがあるが、これらは余裕資金でやるものであるため、まずは現金でこれだけは貯めておけば、目先の金に気にする必要はまずなくなる。

どのように貯金するべきか

 サラリーマンで財形貯蓄(給料から天引きして貯金してくれる制度)があるのであれば、これを使うのが一番確実にお金が貯まる。企業によっては貯金利率がものすごいところもあるが、財形貯蓄のいいところは利率ではなくて、何もしなくても勝手に貯金してくれるところであるので利率に関わらず利用できるのであれば利用したほうがいい。

 財形貯蓄制度が使えない場合は銀行で利用できる積立定期預金を利用して給料日に自動的に一定額を積み立てるようにするのが一番いい。

 貯金とは意思によって行うものではなく、制度的に行わなければ長続きせず、そして生活に無理のない程度にやらなければ積立額が増えない。手取り四分の一で生活ができないのであれば生活水準を下げるのが手っ取り早いが、それでも厳しい場合はたとえ1円であっても積立るという意思が大事である。

 

NISAやらiDeCoやらどうすればいいの

 金融商品の非課税枠制度がNISAであり、確定拠出年金(自分で年金を積み立てる制度)がiDeCoであるが、年収が350万円を超えたあたりからiDeCoのほうが税制面でも有利になってくる(iDeCoは積立額が全額所得税の所得控除になる)。450万を超えたあたりからどちらも使って貯蓄していけば問題ないが、iDeCoは年金積立なので、新卒社員の場合は後回しでも全然いい。それよりも旅行したり勉強するお金に回したほうが最終的な経験値も転職時のネタにもなるのでおすすめである。

 

今はまだない住民税の話

 例外はあるが、手取り額が年間の住民税額になると考えればそこまで大外れしない。新社会人の場合は現在は住民税を天引きされていないので、今の手取りを12で割った金額が来年から毎年勝手に天引きされると思っておこう。パンチ効いた税金がエグい。

生命保険、入るべきか入らざるべきか

 入るのであれば共済保険以外は趣味としか言いようがない。所得税において生命保険料控除が使えるがその数倍も保険料に払うことを考えるとコストパフォーマンスは悪い。ただし、個人年金保険(養老保険)はiDeCoみたいなものなので加入しておくと、年老いた自分が楽できるので検討の余地はある。

 保険屋のおばちゃんの誘いに断りきれない場合は個人年金保険に入ろう。

それでも金融商品をやりたいなら

 今狙ってる株価の終値を記録しておいて、半年後上がっていたならばやってみてもいいと思う。下がっていたならば才能がないのでおとなしくまずは貯金しよう。

 日本株は残念ながら長期的にみてもダウントレンドなので、トレンドフォローでの投資は確実に失敗する。日本株で稼ぐなら、株価が下がることを見込んで投資したほうがいいがそれで設けるには信用取引を行う必要があり、その取引を行うためには保証金を差し入れる必要があるのでなかなかにハードルが高い。

 相場感を養いたいのであれば、投資信託をボーナスで数万円買うなどしてやってみるのも一つの手段だが、基本的に手数料やらなんやらで損はするものと思うべきではある。日本株でやるならばの話だが。

 

手っ取り早く貯金額を上げるためには

 年収をあげよう。そのためには実績とタイミングなので、貯金も大事だが、見栄えのいい職務経歴も必要になってくる。

 つまりは目の前の仕事をがんばっていくしかない。