内向き仕事を減らせ
* パーキンソンの法則が労働時間を延ばす最大の原因
パーキンソンの法則というものがある。これは組織は組織内部で仕事を増やしていくという法則であるが、この法則が多くみられるのが
官公庁である。この法則の恐ろしいところは無自覚・善意で行われることである。
** なぜ仕事が終わらないのか
不幸なことに地方公務員は目の前の仕事に対しては非常に真摯な態度である。真摯すぎてお堅い態度をとってしまうのである。
この体質はなにも本人の資質ではない。日本の官公庁は無謬性、つまり誤りがないことを非常に重視する。無謬性こそが権力の源泉であることは
否定しないがこの無謬性を突き詰めていくと組織は動脈硬化を起こす。この動脈硬化の最たる例がパーキンソンの法則で示されている
組織内部でいらない仕事を増やすというバカみたいな状況なのである。
*** 仕事”してる”感に酔う
内部で仕事を循環させると意味のない行為でもあたかも意味のある仕事に錯覚を覚えてしまう。この仕事”してる”感はあくまで
している感じがするだけなので本当の仕事は終わっていない。むしろ手を付けていないか目をそらしているだけである。
報告書の無意味な章立てや決裁を取る時の伺い文に赤ペンをいれることに精を出す公務員がいる。こういう状況が
仕事をしないように住民からはうつるのである。(条文の”てにおは”などはそれだけで重大な意味の変化や利権の移動が起こりうるのでこだわるべき個所ではあるが
内部決裁に関してはそこまでこだわる意味はあるのだろうかと疑いたくなる。
* 法則にとらわれた矛盾
おもしろいことに本来やることではない仕事を増やすだけ増やして「忙しい」と地方公務員はおっしゃられる。
意味のない仕事を増やせばそれは忙しくなるだろうが地域に寄与できているかと言われればできていないと断言できるだろう。
** 外向き仕事を増やせ
このように内向きに仕事をすることが仕事であると思い込んでいる公務員は非常に多い。そしてそうあるべきであると考えている人間も多い。
しかし、内向きの仕事はあくまで内部でのエクスキューズでしかなく、住民が求めているのはそういうものではない。
行政指導や地域の現状に合った政策を立案、実行することによって発展に寄与することこそ求めているのだ。
これまでの万年筆やボールペンで一本一本手書きで起案していた時代は一つの誤りを訂正するのに時間がかかったが今ではそのような心配も存在しない。
内向きの仕事をやめて外向きの仕事をしようよ。
ちなみにいわゆる氷河期世代より上は非常に仕事の目線は内向きで外向きの仕事はしようとしない人が多い。横柄な態度をとる公務員の大半が
これらの世代なのは心当たりあるのではないだろうか。そしてそのしわ寄せは若手に集まるのである。