我がいとしの黒苺
以前EDCや買ってよかったものでも「手放せない」と書いているBlackBerry。海外ではQ10などの新機種も出ているけれどもBB10の日本語へのローカライズや新機種発売をしないというニュースやついには会社(RIM。今はBlackBerryに社名変更している。)自体が身売りされてしまうなどかつての隆盛はどこへやらといった感じなのですが自分にとっては思考を妨げない理想のモバイルギアなのです。今回は僕がなぜそこまでBlackBerryが好きなのかというお話です。
- 今は昔のQWERTY配列物理キー搭載
かつて、スマートホンとPDAの垣根があったころ、そしてスマートホンが世界的に認知されてきたころ、いわゆる現在のスマートホンにも物理キーボード(タッチパネルじゃなくて実際のキーボード)搭載がほぼ当たり前の頃がありました。
物理キーボードは配列がパソコンのキーボードと同じなので新たな操作を覚える必要がないことや誤操作が少ないことがその特徴ですが反面物理キーボードはスペースをとる欠点がありました。しかし、BlackBerryは押しやすさとコンパクトさが見事に融合されていてこれまでのモバイルギアとは雲泥の差の入力速度と押しやすさが実現されています。
iPhoneはフリック入力があるけれどなれるまで多少の時間を要するしタッチパネルには打鍵感がないこともあって誤操作が発生することがあるので長文を打ったり、Twitterなどのちょっとしたことなどを打ち込むのに誤操作を気にすることがありません。筆無精である自分もBlackBerryを使い初めてからさらにTwitterなどで様々な書き込みを行うようになりました。
- 機密保持
自分は個人的に所有しているので関係ないですが、BlackBerryは通信時に専用のサーバーを経由することで情報漏洩などの不測の事態に対する予防がはかれるという利点もあります。さらにサーバーを経由することでその通信料をBlackBerryに最適化されることも大きな特徴の一つです。
ただし、経由することによる弊害もあることもたしかです。
- あらかじめ登録されているショートカットキー、拡張できるショートカットキー
iPhoneなどのほかのスマートホンにはないBlackBerry特有のよさとしてショートカットキーがあります。たとえばブラウザを起動させるときにタッチパネルを操作してブラウザを探してタッチする必要がありますが、BlackBerryは物理キーを搭載しているので「b」をおすだけで起動します。
ほかにも数百円のアプリケーションを導入し、自分好みのショートカットキーを割り当てることも可能です。「t」でTwitter起動など。
ひらめきやアイデア、いまあったことを記録するのにいちいちあれはどこにあったかなどと探す必要がない。これは積み重なると大きな快適さになるのです。
現在ではiOSでもネイティブにこれらに対応、連携することができるようになりましたが自分が購入したときはBlackBerry飲みが対応していました。さらにこれらをプッシュ通知することができるので返ってきた反応をほぼリアルタイムで確認することができます。
電話やメールにでることが少ない自分ですがこれらがあるのでメールするよりもFacebookのウォールに書き込んだりTwitterにDMを飛ばす方が返信が早いという逆転現象が起こりました。それほど便利なのです。
- 利点の反面、だめなところ
まず最初に日本で普及していないため日本語アプリケーションの不足があげられます。
圧倒的に開発者が多いAndroidやiPhoneとことなりちょっとしたアプリがないのでしかたなくiPhoneを使う・・・ということやこれまで対応していたWebサービスが非対応になったり新サービスがそもそも対象外ということがでてきました。
次に通信速度が遅い。前述したサーバーを経由することによって、サーバー側での処理などが行われる関係上どんなにいい回線でも通信速度が重いのです。加えて物理キー搭載なため画面サイズが小さいのでページ全体が表示されないと言う弊害もあるため調べものやメモのために画面を表示させたいときなどは使いにくいです。
- 新機種がでない
会社自体が身売りすることもあり、BB10などはともかくこれから先新機種が発表されるかどうかが怪しいです。おそらくBlackBerryはその使命を終えることになるでしょう。こればかりはどうしようもありません。寂しいことですが・・・
自分にあっているデバイスを作っている会社はどこかに売却されるジンクスがあるのかこれまで自分が惚れ込んだ商品を作っている会社はよく身売りされたり、製品自体が展開を終えてしまうことがあります。(以前はノキアの9980やIBMのThinkPad)その都度新たな自分にあうものを探し、手に入れるまではかなりの時間を要します。
しかも今回は物理キーボード自体が時代の流れに沿わないためよほどのことがない限りBlackBerryが返り咲くことはないでしょう。
かつて海の向こうでおおきな成功を収めたマシンが今では時代遅れの象徴になっている。これがたまらなく寂しく、そしていとおしくさせるのです。自分にとってはまだまだ現役。いつの日かまた欧米のビジネスエリートのようにBlackBerryをもって仕事にかけまわりたいと願っています。
以上