論ずるに値しない。

論ずるに値しない文章を毎日書く。内容は読んだ本や今まで考えてきたことがメイン。

客の怒りの原因は何か

# 窓口で客と接するときに感じること
 窓口で事務作業の結果を出す仕事(何かの証明を出すとかそういう仕事)をやっていると、怒りを買う事例が多々ある。これについて今回は考える。

# 怒る原因は何か
 具体的な統計をとったわけではないが、怒りを買う原因の多くは以下のような事例である。
- 単純に仕事が遅い
- 質問に対する回答が的外れ
- 同じ回答を何回もする/させられる

仕事が遅いのは原因が複数あると思うが、一番の理由はその仕事を類型化できていないことである。つまり、典型例と例外を切り分けることができないために遅くなる。わかっているようでわかっていないのは、
 「丁寧にやることは時間をかけてゆっくりやることではない」ということである。丁寧なのは、確かにすばらしいことなのだが兵は拙速を尊ぶというように、目の前の客は待っている。「待つ時間」というのは「なにもしていない、応答待ち」の状態である。その上、わからないことは直接聞き取りができる。考えるより聞くほうが体感時間は短くなる。故にさっさと聞こう。

二番目の質問に対する回答が的外れであることだが、これは単純になにが必要かという姿勢で聞いていないのが原因である。虚心にきくのはいいことだが、それが常にいいことではない。「どのような理由で」「なにがしたいのか」だけ聞けばとりあえずはいい。全部聞いた後に頓珍漢な回答をすると、また同じことを言わなければならないためイライラするのである。

三番目は二番目と同じで、何度も何度も同じことを聞かされたり、言ったりするのはムカつくのである。
 意思の確認のために同じことを複数回きくのは仕方がないのだが、同じ文言で聞くのではなく、パラフレーズして聞くべきである。
加えて、「はい」「いいえ」で答えられるような質問であるべきである。 これはよけいなことを言われて無駄な時間を使わないようにするためにも有用である。

 以上のことを総括すると、基本的には言わんとしていることを先回りしてこちらから聞けば怒りの原因をつぶせるし、はじめから説明するよりも補正して客がいえることになれば単語数もへるし、意思の疎通も容易となる。
 どの部門、業界でもそうだが、とくに役所という業界は客の話を聞かないで自分の言い分を他者に押しつけがちである。いいわけでもいいようがあるはずなのだが、まじめなのか他人のことを考えて生きたことがないのかいいわけにもやりようがあることを知らない人が多い。もう少しやりようがあるだろうに、とは常に思うところである。

以上