論ずるに値しない。

論ずるに値しない文章を毎日書く。内容は読んだ本や今まで考えてきたことがメイン。

新盆供養

 早いもので祖父が亡くなってから二ヶ月が経過し、新盆を迎えることになった。
家族は実感がわいてきたらしいが私にはまだ実感がわかない。私は彼に何をしてやれただろうか。
常に考えているが頭をもたげるのは常に後悔である。あのときしっかりしていれば、あのときそばにいてやれば、あのとき異常に気がついていれば。
数えればきりがない。
 ガンは別れを告げることができるという点で非常にやさしい病気であるという意見を聞く。
そんなことは嘘っぱちで別れの挨拶を告げられても遺されるものは真に受けることができない。「大丈夫だ」「気弱になるな」と
いってやるしかないからだ。ガンは宣告されたときでもう既に死亡宣告のようなもので、いつ執行されるかわからない死刑執行のときを
まつようなものだ。だから自分はガンを許せない。何かできることがしたい。寄付額を増やしてみるか。いや、
それでも根本的な解決には遠い。じゃあどうするか。こういうことが頭から離れずまた故人を偲ぶことができなかった。
非常に暑い新盆であった。