論ずるに値しない。

論ずるに値しない文章を毎日書く。内容は読んだ本や今まで考えてきたことがメイン。

終わりの時は刻一刻と

 肺を患う家族がついに酸素吸入機を導入した。普段より咳も多く、息も浅そうにしていたのでついに本人も耐えかねて、という状況である。

 この酸素吸入機、酸素を空気中から採取し、圧縮してチューブを通して患者の鼻から吸入させる方式なのだが既存のボンベを使うのではなく空気中の酸素を取り出すという仕組みにおどろいた。科学技術の驚異である。

 しかし、酸素を吸入することを求めるようになったということは病状は残念ながら好転しておらず、ゆるやかに終わりを迎えつつあるという現実を私に突きつける。去年まではそんなもの必要なかったというのに。

 なんとも悲しいことではあるが、その日がくることは生まれてきた以上避けることはできない。覚悟しつつそのときが来るのを患者だけでなく自分も共に足掻いていきたい。

以上