論ずるに値しない。

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官公庁会計のしくみ 決算 決算統計(後編)

**** 32表 経営分析に関する調(1)

 この表では主に事業を継続するのに要した費用を計上する。公共下水道事業においては雨水処理費,高度処理費,(流域下水道の場合)維持管理負担金などをこの表に

計上する。33表との違いは実際に要した費用を計上するところにある。

**** 33表 経営分析に関する調(2)

 32表と変わって公営企業会計においては実際に用いている料金体系をこの表では示す。また徴収方法も併せて記載する。この表の目的は適切な使用料体系のもとで経営が行われているのかを分析し

不相応な料金体系の場合是正を行うために作成を要求しているものとおもわれる。

**** 40表 繰入金(繰出金)に関する調

 一般会計からの繰入金の目的別にまとめる表が40表である。一般会計からの繰入(繰出)については基本的にはよしとされていない。(繰入先の公営企業はその名の通り

企業であるので独立採算性が基本である)しかし,事業の性質上独立採算が難しい事業が存在することもまた事実である。そこで一定の要件を満たしたものについては

基準額まで繰入(繰出)を認めることにしている。この基準は毎年総務省が策定しており公表されている。

cf.http://www.soumu.go.jp/main_content/000155740.pdf

 ちなみに基準外ではあるが一般会計より繰入(繰出)を行うことも可能であるがこれはいわゆる「赤字補てん」の意味合いが強く,また繰出の基準について財政担当部局と

内部基準を作成する必要があることを認識すべきだろう。

 表に計上するのは資本勘定と収益勘定に分けられた繰り出し基準のうち,本来設定されている基準額と実際に繰り入れ(繰り出し)を行った額を併記する。

なお,基準に記載のない額(作成者にとっては繰り入れ(繰り出し)額と不突合している額との差)については「基準外繰入(繰り出し)」であると

判断するのが一般的であろう。

**** 45表 地方債年度別償還状況調

 この表はこれから先借入を行わない場合どのように償還状況が推移していくのかをまとめた表である。この表において重要なのは借入先別であることである。

そして繰り上げ償還を行っている場合はそれを別記する必要があることにも注意が必要である。

 なお,実際の数値を今後ズレが生じてもしかたない。なぜなら今後の起債額というのは補助金の付き方次第で変更されうるものでありその意味では将来予測が不可能であるためである。

**** 52表 その他

 地方債の種類によってまとめた表が湖の表である。おおざっぱに地方債といえども補助金と紐付けされている記載がたいがいであるため大体がどの事業のために記載したものかというのが

わかるようになっている。この表ではその用途別にまとめることを要求している表である。作成にあたっては各市町村が所有している公債台帳システムを利用して計上するのが一般的であるため

ここでは記載しない。