論ずるに値しない。

論ずるに値しない文章を毎日書く。内容は読んだ本や今まで考えてきたことがメイン。

昨今のナショナリズムの台頭は異常なのか?

 結論からいうとそうではない。昨今のナショナリズムの台頭は、非常に排外主義的であることと、言い方は悪いが十分な教育を受けていない人間が多いという点で異なる。

 ナショナリズムそれ自体は戦前はもとより戦後も確実に存在しており、この流れが途絶えたことはない。ただ担い手が異なっているという点において異なっているのである。

 以下の事例は個々に分析が必要であるが、ナショナリズムの担い手とその主張をおおまかに列挙する。

 六十年代 共産主義的思想 大学生がその担い手

 七十年代、八十年代 重商主義的 企業人がその担い手

 九十年代 郷土愛 年配者がその担い手

 現在 排外主義的 いわゆるネット右翼

ナショナリズムは一種のお祭りであり、自分の所属する組織がすごいと思い込む共同幻想である。主張はどうあれ現代になればなるほど、その組織がよりマクロになっているのは日本がしぼんだのかすがるものがない人が多いのか。個人的にはナショナリズムの台頭よりも彼らの担ぐ神輿がどんどん抽象的なもの、自分とはあまり関わりのないものにシフトしていることに不安を覚える。


以上