なぜ、富野監督作品がすきなのか考えてみた
http://d.hatena.ne.jp/nuryouguda/20120213/1329139632をみて、ああやっぱり自分は富野監督好きなんだなあと思ってしまった。御大の作品とはもうかれこれ十年以上の付き合いであり、多感な時期に深く接したことで歪んだ部分も多々あるがそれでもやはり自分の人生において一番大きな影響を受けたものの一つであることは間違いない。
振り返りもかねて何故すきなのかということを考えてみたい。
・「当たり前」とされているものを疑う
前出したブログにも触れられているが「友情」の発露をアクシデントだけじゃないだろう、とキッパリ言い切ってるところがすばらしい。ガンダム以前から御大の作品では「親子は尊重しあっている、親は子を愛している」といういわば大前提を否定している描写が多い。「本当にそうなのか」という問題提起を母が外の男と駆け落ちしたり、目の前で殺してみたりとこれでもかと描いている。いわれてみれば世の中に当たり前なものなどないのだ。これを極端なまでに描いているのはほかにないだろう。だからすきなのだ。
・エゴを描いている
キャラクターの性格をかくのは当然のことであるが、その性格から浮き出るエゴまで描いているところにもだえるのです。もう、言葉尻をとらえて大人のけんかをしたりと子どもに向けて作ったものでも大人にしかわからないような見せ方をする。そういう人間の業や子供だましに逃げないという姿勢がすばらしい。
・子どもから逃げない
子供向けといっても平易な内容でしゃんしゃんとするのが子供向けではない、というのを教えてくれたのもまた富野監督作品。子供向けですという触れ込みでも上記二つを盛り込み子どもの理解を期待させるところがある。設定にしてもSFだからということに逃げずにそれっぽい説明をつけている。これまた味であろう。
しゃべりと違って文章に起こすとうまく説明できないものですね。しゃべりたくてしかたがないのだが、同好の士は一人しかおらずこういう話ばっかりしているのでお互い辟易しているのです・・